ヴィッツのセダン版であるプラッツの後継として2005年に登場。
ヴィッツに比べて大いに不振だった前作への反省から、ヴィッツの外板を流用しない方針が示され、デザインの自由度を増した。
せっかくヴィッツとのデザイン上の訣別を手に入れながら、余りその効果があったとはいえない
仕上がりである。プラッツと同様のずんぐりむっくりセダンに変わりはなく、顔つきだってヴィッツと大差ない。
注目すべきは車ではなくその名であった。「ベルタ」(イタリア語)とは英語で言う「ビューティー」(美しい・美人)
だというのである。この肥大した体、腫れぼったい顔、エラの張ったあごを持つこの車に「美」の名を与えた感覚。
かつてトヨタは「絶世の美車」といわれる車を生み出した時でさえ、愛称を与えなかった。
単に「2000GT」と名付けたのみである。当時はボディスタイルよりその性能をアピールしたかった
という戦略もあったであろうが、世間はその美しさを褒め称えた。
美人とは、自分から名乗るものではない。また、名乗ったから美人に成れるというものではない。
この小太りのエラ張り娘に「美人」の名を与えた命名者の眼には、本当に美しく見えていたのであろうか。
娘が生まれたときに、大きくなったら美しく・・・との想いを込めてその名に「美」を盛り込むということはあるが
あまりに華美な名前を付けるのは考えものである。成長後にその名に似ても似つかないジャガイモのような
娘になってしまったなどというのはよくあることで、親心が逆にあだになる危険な行為なのである。
トヨタ美人の顔
TOYOTA NISSAN MITSUBISHI MAZDA HONDA DAIHATSU SUBARU SUZUKI ISUZU 他