広告より１

昭和４１年（１９６６）に新聞に出たこの広告は、実写の写真さえ示さず、ラフなアウトラインイラストのみの

簡素なものであった。しかし内容は豊富で、新型車の命名の募集、それに伴う商品・賞金の告知そして

面白いのは、この車を取り扱う販売店の募集までしているのである。

この車は公募の結果のちにサニーと命名されるのであるが、当時「サニー」は類似名の商標登録を怖れた

ソニーが権利を保持していたため、ソニーより譲渡の上の命名であったという。

１位には現車の他、５０万円の副賞が付く、とある。しかし、車両価格はデラックスでも４６万円、

副賞の方が高額であったことになる。

この後、この車はトヨタのカローラと共に日本の道を埋め尽くす、日産の花形として長く親しまれることになった。