おばさんの運転の怖さはよく云われているものの、ある程度の限度内でのものと思っていた。
ところが、その考え方、動きには常識や限度などという言葉は通用しないのである、ということを
目の当たりにし、思い知ることになった。
日差しに向かって進まねばならない夏の快晴の日、防眩のためバイザーをおろして運転して
いると、バックミラーに異様な車が映った。
フロントグラスのほぼ全面をタオルで塞いで走る車であった。
吊り下げたタオルのほんの僅かな隙間から、顔をしかめたおばさんの顔が覗く。
自分の顔に陽があたらないようにするためにフロントグラスを死角だらけにして
平気なのであった。おばさんにとっては自分、及び周辺の不特定多数の人々を
巻き込んでの事故よりも、自分の顔が日差しで焼けることがおそろしいのであった。
人の価値観はそれぞれといいながらも、こんな怖い価値観は迷惑である。
信号待ちのついでに撮った写真にはおばさんの顔は残念ながら写っていなかった。
周囲の人々の命と引き替えにしてまで守る価値のある御尊顔かどうか、今となっては
判定する材料はない。
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