ウィングロード

 

 

 

1996年に初代が登場し、ワゴンブームに乗ろうとした日産の作。立場としてはサニーカリフォルニアの

後継、というところか。当然、構成部品もサニーに準じ、商用のADバンをワゴンとして売り出してみただけと言ってもいいものであろう。

 

ワゴンという名の付いたものの中では比較的安く買え、若向きの演出がなされたこともあり、

安易な作でありながらも、これはこれで結構受け入れられてゆく。デザイン的には取り立てて見るべき

ものはなく、それが逆に付属品で好みにより飾り立てるには好要素であったようである。

 

 

1999年にはフルモデルチェンジを受け、スタイル一新!というところであるがこれまた商用車

のまま出された。後付けのエアロキットなどが豊富に用意され、はじめから付属品に頼る作戦であったようだ。

 

エアロ装備で目眩まし

 

貧弱な見かけにはドーピングで対応、とばかりに本来の車格には合致しない2000ccエンジンまで投入。

グレード名にも「エアロ」連発で公式改造仕様みたいなのをどんどん量産した。売れれば何でもいいという

姿勢が露骨に現れ、日産の商売のモラル低下が懸念された。その後、大幅な顔の手直しを経て6年の間

売られ続けているが、その売り方には許せないものがある。

 

この顔の整形直後のあたりだと思うが、キャッチコピーを「メタルのオモチャ」としたのである。

自動車メーカーが、自分のところの製品を「オモチャ」と呼んで売りに出した。買った人間ばかりか

それが走る周辺の人々の命がかかっているものをオモチャ感覚で乗り回せ、と言っている。日産の

中では誰も止める人がいなかったようだが、この感覚はバカだと思う。「くう・ねる・あそぶ」のセフィーロの

キャッチコピーもイヤな感じだったが、「メタルのオモチャ」はそれを超える。

 

 

顔の整形で延命

 

残念ながら日産は時々、このように消費者を小馬鹿にしたようなことをするときがある。一生懸命

開発した車にはこんなことはしないであろう。着せ替えADバンが手軽に売れてちょっといい気になった

というところだろうが、ホンダを真似た軽薄さが日産に似合うとは思わない。オモチャ程度の意識で

製品化したという恥を晒すだけである。(オモチャ会社の人が怒るかも)

 

 

 

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