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技術の進歩?

 

 

20年前より10年前、10年前より今の方が技術が進歩しているというのが常識であろう。

けれども実際活用されている技術は必ずしもそうとは限らない。

 

 

 

スバルがトヨタとの経営統合の関係で軽自動車の生産から撤退することを表明し、ダイハツからの

OEMを今後スバルの軽として扱う、としてからにわかにサンバーの人気が急上昇している。

 

 

 

現時点(2011.9)ではすでに他の軽の生産は終了してしまい、サンバーのみが残っているが、

サンバーにはダイハツやスズキとは異なるスバル独自の技術が盛り込んであるため

それを惜しむ人々が買いに走っているのである。良くないから消えゆくのではなく、

むしろ消費者にとっては良すぎるため、(企業にとっては収益率が低くなる)消されていくという

理不尽な末路を迎えようとしているサンバーに思いを寄せ、手元に残したいという人々は

車をよく知っている人たちといえる。

 

 

 

スバルの軽自動車の美点は、長年の軽製造の歴史の中で良いと思われた技術は

収益に少々不利でも残した点にある。サンバーでは四輪独立懸架、シャシーフレーム、四気筒エンジンなど

外目ではわからないところにコストがかけられ、いたずらに他社にあわせることをしなかった。

低コスト、軽量化を追求したスズキのワンボックスなどはちょっと縁石を踏んだだけで

足回りが狂ってしまうというような貧弱な設計になり果てたのに比べ、スバルは赤帽車に

指定されるなど、プロが認める作りの良さを通していたのであった。サンバーが消えて

ダイハツハイゼットやスズキキャリィに代役が務まるか、大いに疑問である。

 

 

 

サンバーの例に限らず、消費者の側でなく会社側の都合に合わせて消し去られる技術は多い。

世の中が好況のときには具現化した技術も、不況になればお蔵入りになる。

持っていても使わない技術はやがて風化し、伝えられることなく消えてゆく。

 

今のように省燃費に特化した研究開発費の集中状態では、燃料消費減の他に何の

見所も無い車が多発してしまっているが、それでもいいという世間の合意があるかのように

メーカー側も「エコ」「省燃費」さえ名乗っておけば消費者を満足させられるというスタンスだ。

 

マツダのロータリーエンジンという世界的にも貴重な技術もこのままでは遺産に

なりそうな状態だ。しかしマツダは今までも多くの危機をロータリーを守りながら

乗り切っており、風の流れで自社技術を簡単に葬り去ることをしない点で尊敬すべき

社風を持っている。無節操にミニバン専門店に宗旨替えするメーカーもある中では

貴重な存在であるといえるが、ロータリーの販売台数がここまで落ち込むとそれも

楽観できる状態ではない。失われれば戻っては来ない技術である。絶えないで欲しい。

 

 

デザイン面でも「美しいが生産効率が低い」というものは排除されてしまう。

その結果、「これくらいでいいか」というとりあえず車の格好をしたようなのが氾濫し、

子どもたちは車に興味を失ったまま成長をする。「車なんてどれでも同じ。乗れればいい。」

という意識が一般的になり、車にこだわるような人は珍しい存在となっていく。

 

消費者が車に盛り込まれた技術や車体のデザインに高揚し、所有の満足を得ることが

過去になると同時に、燃費や安全性以外の技術を車に注ごうとする技術者側の意欲も

過去のことになった。「時代が進めば技術は進歩しているはず」という思いこみも現実とは

乖離している。現代の自動車会社が欲しいのは誇れる技術ではなく、好採算車だけのようだ。

 

 

 

 

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