筋張り ぼってりちゃん

 

 

 

贅肉のない、絞られた体に浮かぶ隆々とした筋。自然の姿では贅肉の

だぶつく姿では筋は隠れ、筋の見える体には贅肉は見られない。

 

車体のデザインにもそのイメージは取り入れられ、男らしい力強さを表現

するために彫刻的なラインが効果的に使われることは時々あった。

 

 

 

 

しかし、最近では容量確保のためにふくらみにふくらんだぼってりスタイルにも

筋張ったラインが使われるようになった。さすがに風船のように空気膨れした

デザインばかりでは個性を強調できなくなってきたのだろう。

 

 

 

 

昔のようにセダンやクーペに積載性を求めなかった時代と異なり、

現代の車には、コンパクトであってもテールゲートから自転車を入れるなど、

貨物の積載性が少なからず要求されている。そのため、車体の容積がどんどん

拡大されて肥大化してしまった。その膨らんだ体を絞ることのないまま

表面のラインだけで筋骨的なイメージを表現できるかというと・・・・・

 

 

 

筋張った体にタプタプした尻が付いている姿は、何か妙で

アンバランスである。自然の摂理に反した無理のある形に見える。

生粋の筋骨男ではなく、太りすぎた男が急激にダイエットをして

体重を落とし、皮が余ってしまったようなイメージである。

 

 

 

そろそろコンパクトカーやセダンにまで貨物車の役割を求めることはやめ、

「旧型よりさらに室内が広くなりました」式のモデルチェンジを改めてはどうなのか。

貨物を積みたい人にはワゴンが用意されているのであるから役割分担を

明確にしたほうが、個々のデザイン制約が外れる。小さな車には本当に

引き締まった軽快な形を表現できるようになるのではないか。

 

ずんぐりむっくりの体に筋が浮く、不自然な造形は一過性のものと思いたい。

 

 

 

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