ホンダの短命車には時折、デザイン的には佳作と思われるものが散見される。
ホンダアヴァンシア −−− 1999年に現れたワゴン状の車体は、写真で見る限りは
どうということもない。けれども実車を前にすると「これはちょっと違う」ということがわかる。
後部ゲートの下端部の高さ、ゲートの小ささはこれが貨物車ではないことを表している。
バンでないのはもちろん、ワゴンですらない。言うなれば5ドアハッチバックである。
フロントスタイルはいかにもホンダ臭い、とりたてて見るべきものも感じられない車であるが
リアスタイルは独特の雰囲気を持っている。実用を感じさせないところが美点というのも変であるが
事実そうである。しかし、消費者はその実用性を度外視したデザインには反応せず、ワゴン・ミニバン
全盛の当時でさえ、日陰の存在から抜け出ることはなかった。思想的には1985年のアコードエアロデッキ
に通じるものが感じられ知的な雰囲気が漂うが、乱造されるワゴンに紛れてしまい、存在を確立することが
難しかったのであろう。むしろ、エアロデッキ同様の3ドアスタイルで現れた方が際立った存在感を示せたかも
知れない。
アコードエアロデッキ
30年ほど前まではほとんどどの車種にもあった2ドアバンも、現在では全く見られなくなった。
4ドアのみに統一した方が部品の効率がよいことと、何より売れ行きを考えてのことと思うが
2ドアバン絶滅の今、敢えて出してみれば個性は強調できると思う。台数が売れるとは思わないけれども。
昔は珍しくなかった2ドアバン
アヴァンシア 1999年登場 1代限り
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