細く、交通量が多い道ではあるが、渋滞は珍しいという地点で車がなかなか前に進まない
事態に出会った。事故か、取り締まりか?と考えながらそれでも少しずつ進んで、やっと渋滞
の原因となっている車を追い抜く。「何をやってる」と怒り半分で横目に見るとなんと!車内TV
でサッカーの観戦中!!!ワールドカップだかなんだか知らないが、車線を塞いで大渋滞を
招いてまでこの場で見なければならないか!...「ドライバー同士の諍いで殺人」などという
見出しを非現実的だと思っていた自分の考えが誤っていたことを思い知った。殺人に至らずとも、
こいつは殴られても不思議はあるまい。自分の車にTVなど付けてはいないため知らなかったが、
純正の車内TVは変速レンジがPかNの停車中しか映らないのだという。それであのオヤジは停まっていたのか。
製品の理屈としては通っている。TVは当然停車中に見るものだ。前方を注視していてさえ事故は
起きるのだから、TVを見ながらの走行など言語道断である。と思っているのは少数派らしく、気が
付けば周りを走っている車の中でもかなりの数が運転席でTVをつけながらの運転であった。純正
以外のものや純正でも規制解除グッズを施したものは走行中の視聴が可能なようである。が、携帯電話
の走行中の使用規制さえしている中でこの状態は異常である。殺人予備に等しいではないか。広告
では、申し訳程度に走行中の視聴を控えるよう一文を入れているものの、走行中見るつもりのある者に
向けての商品であるわけだから、形だけのものだ。メーカーとしてはこれで責任を逃れるつもりであろうが
これらの製品により命を奪われる人たちにとっては恨んでも恨みきれない代物である。
ワンセグ携帯で「いつでも何処でもTVが見られる!」などという宣伝さえ流されるこの頃、
反対に「なぜいつでも何処でもTVを見なければならないのか。」と思わせられる。
高校生が友人と複数並んでいても、ベンチに腰掛けた途端、それぞれが取り出した携帯電話の画面に
見入る。周りにいる友人より画面優先である。こんな風景がいくら周りにあふれていても、だからといって
馴れるということはない。何度見ても何年経っても異様なものだと思う。メール、ゲーム、インターネットでさえ
もうこの状況であるのに、さらにTV画面を見せようというのか。
自転車に乗りながらケータイ画面でTVを見ている高校生が車道にはみ出してきても、これまた車内TVに
見入って気づかないドライバーが轢きつぶす。こんな事故が各地で起こり、それからやっとこの問題に改めて
みんな気づいたような振りをする。しかしそれまでの間は車内でTVを見なければ気が済まない。それが多くの人
の本音であろうか。殺人者になる危険と引き替えなほど、それほど素晴らしいテレビ番組があるのだろうか。
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