「びーびー」.........。
下痢したようなこの名前でも、英文字で書けばカッコイイのか、よく売れて街中でも多くすれ違う。
形は何のことないただの箱に少々不良っぽい味付けをしたといったところ。イメージとしては、
あごひげを伸ばし、ピアスをジャラつかせた20歳前後のアンチャンがキャップをかぶり大音量で
ラップを鳴らしながら乗るタバコ臭い車、という感じか。
初めからカタギの乗るものではないことを売りものにして成功したという意味ではホンダのS−MX
と同類である。つまり、デザイン的には見るべきものはなくともそのコンセプトに共鳴した人が集まって
くる車。タバコ臭い未成年が競って買って(しかしほとんど買ってもらって)こそ成り立つ販売台数であろう。
この車に若い茶髪のママが赤ちゃんを乗せようとしているのを見たことがある。眉間にしわを寄せ
子どもを抱きかかえるママの口元には何と「くわえタバコ!」子どもの顔に灰や火の粉が落ちないかと
ハラハラする場面であった。車に責任はないというもののその時以来、私にとってのbBのイメージは更に悪いものとなった。
こんなのもあった(オープンデッキ)
これはちょっと、昔のバモスホンダを思わせる魅力的な車だった。しかし、レジャー用という
bBとしては健全なイメージがいけなかったのか、思ったほど売れずに珍車となってしまった。
元になったヴィッツがモデルチェンジすると2005年末、今度はbBはブーン(パッソ)を基に新型に
チェンジ。動力系をダイハツに任せ、トヨタはさらに悪のりしたボディをこれにかぶせて登場させてきた。
昔のガメラ映画に出ていた「バイラス」のような顔をしたこの車は、ただの箱ではなく、「邪悪な箱」。
(トヨタは 走るミュージックプレーヤー などと言っている。)
新たに姿を現したbBにはシート沈下スイッチまで付いて、「中で何をしようと外からは見えない」との
セールストークで販売が開始された。セールスマンはあえて「充実したオーディオを楽しむために」
などと付け加えるのだが、音を聴くだけのためにシートを沈ませ、平らにしてまで身を隠す必要が
あろうか?トヨタが若い男女に提案しているのは「動くオーディオルーム」のみならず、まさにS−MXと同じ、
「動くラブホテル」のコンセプトであった。
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